フリマアプリでモバイルバッテリーを買うときは怪しいものに気を付けよう
はじめに
メルカリなどフリマアプリは、手軽さゆえに中華転売
(中国通販から輸入して利益を上乗せして売ることによる小遣い稼ぎ)
を行うユーザーが多く存在します。
中華転売自体は否定しませんが、誇張表現を用いた悪質な商品(容量を実際より大きく表示したものなど)が多く存在します。
実際、サムネイル(商品画像)が目立ちやすく、人の目を引きやすいためかかなり売れているようです。(=購入してしまった人が多くいる)
これから、詐欺商品に引っかからないためにも技術的知識を踏まえて中華転売を見分けるうえでのコツを記していきたいと思います。
おおまかな事例
いままで見たものは、大体このようなパターンが多いです。
詐欺・紛らわしい表現についてリストにしました。
・説明文やサムネイルにかなり盛ったスペック(大容量50000mAhなど)が示されている
・上に関して、単位がmAhではなくMAhなど大文字小文字をかえ容量表記ではないから詐欺ではないと主張している
・紛らわしい表現を利用している(五倍の熱転換効率による倍の充電速度)←五倍の充電速度ではない
いくつか見分け方など説明
スペック詐欺
50000mAhは本来大きすぎて持ち運べない。アマゾンで見たところふつうは800g程度はあるようです。一方メルカリで同じスペックでは350g前後の商品がほとんどです。
amazonで覇権を得ているAnkerでさえ20000mAhで350gだから技術革新でもない限りありえないと思ってよいと思います。
容量単位
容量単位はmAhを利用することがほとんどです。気づいたこととしては、
メルカリなどフリマでは、MAhやMahなど誤った表記の製品が存在すること、
アマゾンではmAhで統一されており、MAh表記は発見できないことです。
世界基準となるSi接頭辞を用いると、
mAhは、ミリ・アンペア・アワーですが、MAhはメガ・アンペア・アワーになってしまいます。
つまりMAhは規模の違う単位であり、商品のスペックの表現の仕方としては不適切です。
予想ですが、MAhはmAhではないという言い訳を利用してスペック詐欺を巧みに行っているのではないかと考えられます。
よって、MAh表記の製品の購入は推奨できません。
安心安全?のPSE認証
PSE認証表示は強制なのでそのマークのない商品はそもそもアウトです。
また、モバイルバッテリーにおけるPSE認証は、ほとんどの場合自主検査を通過した証にすぎません。
そのため偽装も簡単で、偽のPSEマークが表示されている場合もあります。
簡単な見分け方として、届け出事業所名が書いてあるかどうかを確認する方法があります。
電安法に基づき届出事業者が付す表示事項は、以下の4項目です。(3.4.は省略)
このうち、1.~3.は、原則、近接して表示する必要があります。(3.は該当しないため省略)
- 記号
- 届出事業者名
参考:表示 - 届出・手続の流れ - 電気用品安全法(METI/経済産業省)
つまりはPSEマークがない・PSEマークの近くに企業名など記載がなければアウトのようです。
まとめ
・容量に対して重量が軽すぎないか
・容量単位は間違っていないか
・PSEマークと企業名がどこかに書いてあるか
に気を付ければ、容量詐欺回避・安全性確保がある程度できると思います。
モバイルバッテリーは特性上事故も起こりやすいものなので、信頼できるものを買うことをおすすめします。
名無し企業のもの(=ノーブランド品)は事故の際の責任の所在も不明です。少なくとも国内代理店などを経由しているものを買いましょう。
転売された商品は、中華通販であるAliexpressから個人輸入したものである可能性が高いです。
同サイトは様々な店の集まったショッピングモールのようなサイトで、悪質な商品から良いものまで多くのものが扱われています。
商品画像と説明をそのままコピーしてメルカリに出している人がほとんどなので、下手したら出品者すら容量詐欺を認識していない可能性があります。
以上、若干の偏見もありますがフリマのモバイルバッテリーについて触れてみました。
個人の知識故情報に誤りがある可能性があります。参考程度にしていただければ幸いです。